自分だけは、新型コロナ感染から逃れられると思っていました。長引くコロナ禍ですが、感染者数激増のニュースも、どこか他人事のように感じていました。
ところが……。
別に暮らす身内が、ついにコロナに感染しました。齢80超えの父と、70超えの母です。
父は救急搬送してもらえたものの、軽症と診断され、その日のうちに介護タクシーで帰されました。病院のベッドに空きがなかったためです。
ただいま、老々介護により、回復へ向かっていますが、数日間寝込んだためか、足腰がだいぶ弱くなってしまいました。
この出来事をきっかけに気が付いたことがあります。
- 足腰が弱る前に、人に頼る術を身につけておくべきだということ
今回の出来事をもとに、当記事をまとめました。
当記事で分かること
- 老後に入る前に家事代行サービスを利用するメリット3つ
- 訪問介護の生活援助には制限あり
老後に入る前に家事代行を利用するメリット3選
元気なうちから、家事代行サービスを利用すると以下のような3つのメリットがあります。
- 家事代行に対する抵抗感を早くから緩和
- 勝手知ったるスタッフを育成
- 人間的な衣食住をシームレスに
以下のセクションで詳しく解説していきます。
家事代行に対する抵抗感を早くから緩和
日本には、家事代行サービスというものがなかなか根付きにくい文化があり、人を家へ上げることへの抵抗感は誰にでもあると思います。
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いずれ介護が必要になったら、他人の手を借りずには生きていけません。
介護を利用するより前に、家事代行サービスを利用しておくことで、人を家に上げることの抵抗感を早めに緩和しておくのがオススメです。
「明日から介護が入ります」、と言われてもなかなか気持ちを切り替えるのは難しいですから。
勝手知ったるスタッフを育成
実際に、掃除代行と料理代行の両方を利用してみて分かったことは、スタッフへの説明なしにサービスを提供してもらうことは難しいということです。
ポイント
- 掃除代行なら、掃除箇所・掃除道具・洗剤をスタッフと一緒に確認して、掃除の仕方の指示を出す
- 料理代行なら、調理器具・食材・調味料の場所をスタッフと一緒に確認して、指示を出す
- (掃除代行 & 料理代行) サービス後、説明を受けながら確認する
家事代行サービスは、利用者の希望通りにやってくれる、というのが一番の売りだと思います。
初回訪問のスタッフさんの場合、逐一説明をしなくてはなりません。身体が元気なうちは問題ありませんが、足腰が弱くなってきたら、一緒に移動して、説明するのも大変でしょう。
だからこそ、元気なうちに「自分の家の勝手知ったるスタッフを育てる」ということが大事だと考えています。
1度来たことのあるスタッフさんであれば、初回と全く同じ説明は不要になるので、必要に応じて指示をするだけでOKです。
また、初回の仕上がりに満足だったのであれば、2回目以降の確認作業も、初回ほどきちっと確認しなくてもいいかもしれません。
人間的な衣食住をシームレスに
週1回、もしくは月1回でも、家事代行サービスを利用する習慣ができているとしましょう。
そうすれば、掃除や料理が自力でできなくても、なんとか人間的な衣食住を保つことができます。
逆に、家事代行を利用していなかったら、ある日突然、家事ができなくなった場合に、誰か家事をやってくれる代理の人を依頼するまでのギャップが生じてしまいます。
それまでの間、汚れた家の中で、満足な食事がとれない状態で過ごすハメになることが予想できます。そうならないためにも、「老後」の段階に入る前に、準備をしておくのが大事ではないでしょうか。
訪問介護の生活援助には制限あり
ここまで読んで、「訪問介護」でいいんじゃないかと思われているかもしれません。
そうです、「訪問介護」には、「生活援助」というものがあります。
「身体介助」とは異なり、掃除・洗濯・料理・買い物などの身の回りの世話をしてくれるというものですが、利用者本人のための生活援助なので、同居人には適用されませんし、同居人がいる場合は、生活援助そのものの利用は不可です。
家事を行える家族が同居している場合には、生活援助は利用することができません。
引用元:訪問介護の生活援助とは
さらに、「利用者本人の生活」に関わりが薄いと思われるものには、利用することができません。例えば、空き部屋の清掃、ベランダの清掃などです。一方、家事代行サービスであれば、そういった場所の清掃は可能です。
以上から、所帯が1人だとしても、2人以上だとしても、生活援助は、家事代行サービスには及ばないことは、お分かりいただけるのではないかと思います。
老後に入る前に家事代行を利用するメリット・まとめ
身内のコロナ感染をきっかけに、早くから家事代行サービスを利用するメリットについてご紹介しました。
- 家事代行に対する抵抗感を早くから緩和
- 勝手知ったるスタッフを育成
- 人間的な衣食住をシームレスに
「ホコリで人は死なない」とは言いますが、そこそこ衛生的な住まいで、そこそこ必要な栄養・カロリーを摂取できる食事を摂り、そこそこ清潔な衣類を身につけることは、健康的に生きる上でとても大事な要素です。
老化は突然やってきます。
今から、家事代行サービスを利用することで、老後に備えておくのも一つの手ではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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